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【メンタルケア】部活動顧問の保護者対応。クレームへの対処法も紹介。

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「毎日職員室で電話でクレームが入っていやになる」

「保護者会ってどんなことしたらいいの?責められない?」

「部活動顧問として、どこまで保護者に関わればいいの?」

あなたは保護者への対応でストレスを抱えていませんか?

保護者への対応はデリケートで非常に気を遣う分野ですよね。

「生徒の教育が仕事」と言っても、保護者との関係を切ることはできません。

今回は私が教員時代に特にストレスを部活動顧問としての保護者対応と、その対処法をご紹介します。

もちろん保護者は協力的でありがたい存在です。それでも中には、どうしようもなく振り回してくる人がいるのも事実

日々のメンタルケアに少しでも役立てば幸いです。

1.まだまだ続く部活動顧問

土日の部活動を、民間に移行する。

こんな言葉が2020年ごろから、教育界をざわつかせました。

『休日の部活動指導を民間スポーツ団体などに委ねる「地域移行」について、2023~25年度を「改革集中期間」と位置付け、同年度末までに全国で達成すると目標を掲げる。』

yomiuri.co.jp/sports/etc/20220425-OYT1T50271/

もしかして土日だけでも部活動の負担が減るのかも!

と期待していた方も多いと思います。

しかし2022年11月16日にスポーツ庁と文化庁から、当面学校メインの部活動運営になると、ガイドラインの改定案が発表されました。

令和5年度からの以降を目指していたはずが、結局現状維持になってしまいます。

「当面」という言葉からあるように、この先いつ変わるかまったくもって不透明です。

2023年度からの3年間で休日の活動を地域に移すことを目指すとしたが、受け皿となる団体や人材の不足などで期間中の達成が困難な自治体もあるため、当面は学校主体の部活も併存させるとした。

https://news.yahoo.co.jp/articles/d9c967858f451d3b6b7b760792bffcfec00acc89

まだまだ部活動顧問は必要になりますし、顧問としての苦労は続いていくことになります。

2.どんな保護者対応があるか

これまでいくつか部活動の顧問を担当しましたが、どの部活でも保護者対応は大変でした。

部活動での保護者対応は

  • 教師と保護者
  • 保護者に挟まれた教員

の2つの構図があります。

保護者に挟まれた教員

保護者と教員

部活動はそもそも、教員の仕事として位置づけられていないので、拒否することができます

顧問拒否に成功している先生もいますが、全教員が顧問拒否はストライキも同然

一人が顧問拒否に成功したこととは、全く違う問題が起きてしまいます。

率先して取り組まれている先生方もいらっしゃるでしょうが、私はいやいやしょうがなく、といった感じでした。

そもそも教員が部活動経験者としても、基本的に1~2つ体育系や文化系部活しか経験していないはずです。

顧問を「お願い」される側からすれば、ランダムに決まる競技をちゃんと「指導」できる人なんていません

実際私もほとんどが未経験の競技でした。

教員と保護者

部活動では、選手の登録・起用、指導方針など様々な保護者からの要望が来ます。

外部コーチがいらっしゃれば、選手起用や指導方針はお任せしてもいいのかもしれませんが(実際はコーチを軸にした問題も起きます)、教員一人で見るとなると、いきなり矢面に立たされます

担当する部活動を、専門的に指導できるか否かにかかわらず、最初の保護者会で、「登録・起用や、指導方針には口出し禁止」を掲げた方がいいです。

このまま伝えれば非難の嵐が吹き荒れると思うので、必ず管理職と相談した上で、文面や口上を考えてください

もし保護者がよかれと思ったアドバイスであったとしても、一度受け入れてしまえば、あとは保護者の操り人形です。

部活動顧問である以上、主導権は教員にあります

これを決して逆転させないように気をつけてください。

保護者に挟まれた教員

とてもやっかいな構図です。

私はこれで、胃がキリキリして、電話が鳴るのが怖くて仕方ない日々を送っていました。

保護者同士が対立して、その狭間に教員が立たされて、にっちもさっちもいかず、ペラペラの紙のようにすり減らされます。

対立する構図もいろいろあります。

  • 出場する子の保護者 VS ベンチの子の保護者
  • 手伝いにこれる保護者 VS 手伝いが難しい保護者
  • 勝つことを重視する保護者 VS 楽しむことを重視する保護者

これでも一部ですから、本当に様々です。

もし間に挟まれたことに気づいたら、決して自分でどうにかしようとしないでください

正直どうにもなりません。

生徒同士でさえ、毎日難儀しているのに、考え方の変わらない大人同士をどうにかするのは不可能です。

生徒同士のトラブルは教員の仕事ですが、保護者同士のトラブルは教員の仕事ではありあません

まず真っ先に管理職に相談してください。管理職が頼りにならない場合は、校務分掌で部活動全体を統括している先生を頼りましょう。

私のように間に挟まれ続け、日曜日の夜11時から双方の電話に2時間以上対応するような愚を犯してはなりません。

電話で「この電話録音しておいてね」と聞こえてきたこともありました

どちらかの味方をしてもいけないですし、双方の納得を得ようとするのも得策ではありません

上で述べたような保護者会で、「保護者同士のやり取りには不干渉を貫く」ことを併せて伝えておくべきです。

3.こんな保護者には要注意

こんなことを言ってくる保護者には注意してください。

「保護者がなにか言ってくるときは、私のところで止めておきますから」

「まあなんと親切で頼りがいのある人なんだろう」

おゆ

なんて思ってしまったのが運の尽き。

「私のところで止めておく」=「保護者代表として先生に意見する」という意味。

先ほど書いた日曜夜中の電話は、この人から始まりました。

試合の応援などで来られるたびに、「保護者の何人かはこんな風に思っているんですよ。それでいいんですか?」と事細かにおっしゃっられていきます。

味方じゃなかったんだこの人は......

今思い返せば、うのみにするべきではありませんでした。

あなたも気をつけてください。

もしこのような人が出てきたら、「いえいえ、保護者の方の意見を直接お聞きしたいので、結構です。」と丁重にお断りしておきましょう

ちなみにこの断り方は、住職の方が書かれた『気にしない練習』という本にありました。

悩みが多かった教員時代に出会っていなかったら、もっと精神がすり減っていたことでしょう。

周りに振り回されていいつも辛い

そんな方におすすめしておきます。

4.対処法のまとめ

これまで、

  • 保護者がまとまって教員にクレームが入る場合
  • 教員が保護者に板挟みにされている場合
  • やっかいな保護者が出現した場合

の3つのパターンに分けて、どんなクレームがあるかとその対処法を書いてきました。

ここでは対処法だけを簡潔にまとめておきます。

最初の保護者会で、顧問としての考えをはっきり伝える。

  • 管理職と相談した上で、「登録・起用や、指導方針には口出し禁止」を打ち出す。
  • 保護者間のトラブルには、顧問から口出しをしない。

少しでも「困ったことになった」と感じたら、管理職や部活動担当の先生に相談する。

私が保護者と先生の仲立ちをしますよ」と、一見親切に見える言葉に惑わされず、断る。

決して「便利な顧問の先生」になってはいけません。

自分の心と体を守るために、引くべき線ははっきりと引いておきましょう。

5.終わりに

中学校や高校などの先生は、教科指導+部活動指導があり、苦労が絶えないでしょう。

学校を見渡せば、部活動の保護者への対応に疲れている先生が見つかるはずです。

そんな先生に紹介していただいてもいいですし、自身の生活や心身を守るために活用していただけるとうれしいです。

教員を続けられるなら、「持続可能な働き方」を目指して、顧問としての立ち回り方を見直してみてください。

私は転任する日に、ある保護者の方から、「保護者が大変だったと思いますが、子供たちは先生のこと本当に好きでしたよ」と言われて、少し苦労が報われた気がしました。

毎日大変な中頑張っていらっしゃる先生方、どうかご自愛くださいね。

最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。

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おゆ

「教員をやめた今だからわかること、楽しんでいること」をテーマに発信しています。
大きな音や声が苦手です。
【30代・男性】【元中学校教員】
9年間勤務、人間関係や忙しさからうつ病に。HSP気質がわかり、休職をきっかけに退職を決意。
ひっそりとブログ運営やWebライターに挑戦中
【趣味】キャンプ、車、読書

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